CL環境考察
0.自己紹介
どうも、キンタニと申すものです。
伝説の鼓動以降環境は非常にバランスがとれていて結構群雄割拠な環境だと個人的には思っています。
めちゃくちゃ面白い環境なので、最近はポケカにまあまあの時間を割いていました。
しかし残念ながらCLに落選してしまった(シティ勝ててないので仕方ない)ので、折角なので今回は最近考えていたことを記事におこしてみようと思います。
僕自身強い選手という訳でもないし、必死に練習していた人と比べてもそれほど練習していたという訳でもないですが、一プレイヤーの考えとして記事を覗いてもらえると嬉しいです。🙇
1.環境考察
現段階ではCL横浜は以下のような環境になると思っています。
tier1 三神ザシアン 小ズガ
tier1.5 ムゲンダイナ
tier2 クワガノン セキタンザン 超MM
tier3 ルカメタザシアン 炎MM マルヤクデ ピカゼク
それ以下 タチフサグマ ジュナイパー ドラパルト インテレオン 水MM etc...
未知数 ピカチュウVmax マッドパーティ (個人的はそれぞれtier2と3で予想してます)
なんか「tier1.5」とか「未知数」とかずるい書き方をしてますが、これが今の率直な感想です。
ムゲンダイナは三ザシ,小ズガよりかは少なめだがtier1寄り、ピカVmaxとマッドパーティに関しては僕がほぼ使ったことがないので未知数(『数が多くなるかもしれない』という意味ではない)と書いています。
今回のCLは「負けることが許されない」ストイックな条件での開催ですので、以下のような点を重視してデッキ選択を行う人が多いと思います。
1.デッキパワー(コンセプトの強さ、所謂『自慢のデッキ』に勝てるか、そもそも環境上位に勝てるのか)
→三神ザシアン、小ズガ、ムゲンダイナなど
2.安定性(事故率の低さ)
→三神ザシアン、ピカゼクなど
3.上振れ力(運がいいときの理不尽さ)
→小ズガ、ムゲンダイナなど
4.メタへの対応力(エネ破壊や無人発電所でプランが崩壊しないか、など)
→クワガノン、マルヤクデなど
5.easy win の しやすさ(後一で勝てる試合を拾えるか)
→超MM、小ズガなど
6.お祈り性能(不利な状況からでも運ゲーに持ち込む力)
→クワガノン、超MMなど
これらを両立しながらデッキを組むの、めちゃくちゃ難しいですよね...。例えばムゲンダイナだと、麻痺や縛られたときの対策として「ポケモンいれかえ」を厚く積むだけでデッキパワーを落としかねません。
このバランスをどうするかが勝ち残れるかの課題になりそうです。(当然)
(※9/26追記)
練習を経てtier表についての考えが変わったので、追記させていただきます。
・ピカゼク tier3→tier2
・超MM tier2→tier3
tier表のピカゼクと超MMの位置が逆転した形ですね。
ピカゼクに関しての知識が浅く、雷系統の中では「クワガノン主体>ピカゼク」といった認識が僕のなかであったのですが、単純な三神ザシアンへの勝率はピカゼクの方が(プランの取り方が相手依存になりにくい点で)安定しやすいように感じたのでtier2へ昇格させました。
僕は「クワガノン」,「ピカゼク」と分けて記載してありますが、最近では
・クワガノン主体の構築にピカゼクを挿す
・ピカゼクの構築にクワガノンを厚く採用する
といったように既存の二デッキの共存のような構築が必要となっていることを感じます。(まとめて『雷バレット』と称すべきかも)
tier1の三神,小ズガに比較的勝率をとれる雷系統は握る人も増えると予想するなら、漁夫の利でセキタンザンを初めとする闘タイプがいよいよ頭角を現す可能性もありそうです。
超MMに関しては後述する通り、理想的な動きをする難易度が高めであることから「予選でほとんど落とすことが許されない」今回の大会ではやはり使用者は少なめかと思いこの位置に。
(※追記終わり)
次項からはそれぞれのデッキの立ち位置,有利不利と、これから採用されそうなカードを考察していきます。僕がある程度触れたことのあるデッキには使っているリストを一応掲載しておきます。(くどいですが、僕個人の現段階での考察です。)
かなり長くなってしまったので興味のある項目のみ読むことをお勧めします。
2.各デッキの考察
A.三神ザシアン
言わずと知れた環境トップ。
このリストは僕が好きな形である(とはいえ鳥使いは最低限一枚は入れた方がよさそう)だけで、人の好みがかなり出るデッキだと思います。
エネルギー付け替えはただ後一で技を言うためのカードではなく、
・ソーサーやふとうのつるぎと合わせてエネ破壊の対策になる
・一ターン目に手貼りができなくとも二ターン目のGXを可能にする
・三神では殴らないプランをとれる
と、このデッキの柔軟性を高めてくれるカードですよね。
大きなお守りも、
・三神に貼る→ムゲンダイナ、小ズガ、マルヤクデの要求が上がる(特にマルヤクデは後二で倒そうと思うとフレアスターターに加えて二回の溶接工を要求される)
・ザシアンに貼る→相手のザシアンにワンパンされなくなる、ライライがタンデムショックを打つ際エレパ3枚要求になる
・デデンネクロバットに貼る→スピットシュートやベノムシュートのケアになる
という風に付け替え同様複数の役割を持つことができます。
これらのカードの柔軟性のお蔭で、どのデッキに対しても5分以上の戦いができるのが強み。
ジラーチは前が倒されたりするときに出すポケモンとして優秀であったり、リセスタへの耐性になったりしますが、ベンチ枠を埋めたりアブソルで扱いが難しくなったりする点で悩ましいポケモンだなと思っています。(最低でもデッキの2枠必要ですし。)
ミラーで3-3で取られるのが最悪なため、それを避けるためにタッグコール+ジラーチを採用しデデンネなどを絞った構築も試しました。
しかしながらミラーにしてもムゲンダイナ対面にしても結局のところ「以下に早くアルティメットレイを宣言するか」「ボスに到達できるか」が勝負を分けると感じたので縦引きが強いプレシャスボール型が主流になりそうだと感じています。
新弾のギルガルドについてですが、僕としてはその枠があるならクチート2枚目かザマゼンタに譲るのが吉かなと。
クチートは詰ませる系(ジュナイパー、タチフサグマ)にとって非常にケアが難しく(特にサイドを取ったタイミング)、また様々なデッキに対してeasy winの可能性を秘めています。(勿論適当に出すと負け筋にしかなりませんが。)
ザマゼンタはVmax系統のデッキに対し、リセットスタンプと合わせて押し付けることができます。
用途が多く、腐りにくいこの二枚が優先されるはずなので密林迷彩にどうしても足元を掬われたくない向けな気がしますね。
ツールスクラッパーは後述のルカメタザシアン対面を重く見る場合の採用ですね(フルメタルフォール+フライパンでザシアンをワンパンできない)。個人の環境読みによって自由枠となるカード。
スタジアムの選択は安定性や後一オルターの成功率を考えるならトキワ、小ズガや雷を重視するなら混沌のうねり。悩ましすぎる...。
他に採用を検討できそうなカードは、ミラーやムゲンダイナに少しでも有利をとりたいならクラッシュハンマー、小ズガなどに刺さる可能性のあるアブソルあたりでしょうか。
三ザシに関しては出回ってる構築の完成度が高く、いじりにくいのが難しいですね...。
B.小ズガ
強い(小並感)。でも難しすぎる...誰か正解のプレイングを教えてくれ...(懇願)。
POGでプレシャスボール2枚入りの構築が出たのは革命(僕が無知なだけかも...)。
実際使って初めてわかりましたが、レシリザがクワガノン対策だけでなく一体目のアタッカーとしてあまりに優秀。後一で確実に200点出せるのが個人的には一番ポイント高いです。
序盤をジラーチのみで回すことが多い(デデンネに触る札がクイボのみのため)従来の形と比べても比較的安定性が高いすごいデッキでした。
しかしながらこのリストは小ズガミラーに弱めである(小ズガの枚数やGXの採用枚数の多さから来るサイドレースの不利)ため、「小ズガは強い」という認識が広まったCLに持っていくためには工夫が必要であることは間違いないでしょう。
考えられるミラー対策としていくつか。
1.コンボギミックの採用
鞄,ボードを抜いて回収ネットを採用し、ヤレユータン,バリヤード,ジラーチのギミックを入れる。
これが最有力かなと思っています。
上振れたときの力が絶大で、また手札干渉の少ないミラーにおいて比較的決まりやすくサイドレースを有利に持っていけます。
しかし、これは本来入らない不純物が最低でも3枚入るということで安定感は当然落ちます。これの解決策として、少しでも安定感を上げるためのポケモン通信の採用が考えられそうです。僕も使ってみましたが回収ネットとのシナジーもあり使いやすかったです。
「安定性を高める」という点では回収ネット採用の場合新弾のカビゴンも視野でしょうか。こと後攻一ターン目の動きとしてはレシリザの方が強い場面も多そうなので検討が必要そう(まだ試してない)。
小ズガのデッキ内容とは関係ありませんが、もし「コンボギミック採用増加→回収ネット採用増加」となると逆に小ズガへの勝率を上げることを目的としたアブソルのメタも刺さりづらくなるかもしれませんね。
2.カプ・レヒレ
「小ズガ対策」として必ず名前の上がるこいつですが、採用するかはかなり難しいところだと考えてます。
実際に使ってみると、ミラーマッチでは結局カプ・レヒレ採用の是非に関わらず「毎ターン溶接工が打てるかどうか」の方が大事であることがわかります。(溶接工を打たないとそもそもカプ・レヒレを引き込めない)
ですので、僕はカプ・レヒレは「ミラーを有利にするカード」というよりは「ミラーのプレイングを楽にするカード」だと認識しています。小ズガミラーの回数が非常に多いと予想するなら入るカードで、好みの出る一枚っぽい。
3.ウッウV
相手がどうしても出さざるを得なかったデデンネを狩るカード。小ズガミラーに限らず、ほとんどの対面で活躍する機会がある。Vmax系統がスピットシュート+ダブルブレイズで落とせるのも見逃せない。
デデンネをとって2枚取った後に相手にも2枚取られてしまっては意味がないので〆で使います。
「ジグザグマと合わせたらオドリドリ取れるやん!回収ネットもあるし!」と思って同時採用したこともありましたが、ジグザグマのために使うボールもベンチ枠ももったいなすぎたのでそこまではやり過ぎに感じます。
4.フーパ(あくのいましめ)
書いてて今思い出しました(唐突)。
ボスの指令と合わせて比較的楽にオドリドリを刈れそうなカード。(ヤレユータン採用の場合は特に)。少なめかもしれないですが超のギラティナにも刺さるかも...?
活躍するかわからないので試してみてください(他力本願)。
5.リセットスタンプ
「オドリドリいるからあんま意味なくね?」と思われるかもしれませんが、「手札干渉が入っている」という事実が重要ではないでしょうか。
特にミラーでは、手札の量が大事になってくるので相手が抱える手札を流せるという選択肢を持っているだけで勝率が結構変わります(当社比)。
ミラーを意識しなくとも、負けを拾えるカードなので枠が許せばなんとか入れたい一枚ですよね。
当たり前ですが、「安定性をそのまま、ミラーに有利」な構築ができれば相当な勝率を出せそうです。今からどういう構築が出てくるのか楽しみ。
C.ムゲンダイナ
(ウィークガード2枚に関しては完全にやりすぎ感あります、Vmax,マリィ,悪orキャプチャーエネ増量の方がよさそう)
出た当初、「あんまりデッキに多様性がなさそうだな~」とかほざいてた自分を殴りたい。こんなに使用者の性格の出るデッキもそうそうないと思います。
まずこのデッキを組む際の最初の分岐点はマニューラGXないしダークライを採用するかどうかでしょう。
マニューラGXを立てて、ムゲンダイナの耐久を活かしたデッキを使ったこともあるのですが、マニューラに寄せると三ザシのスピードに追い付けないことがあまりに多かったので、僕は採用を見送りました。恐らく三神が使用率一位であることを考えると不採用の構築が多いのかな...?
また、ダークライに関してはムゲンダイナの「パワーアクセル」が強すぎて必要なく感じました。このポケモンを採用すると、必然的にマニューラか付け替えを採用しなければならないところが難しいですね。
というかムゲンダイナにパワーアクセル与えようと考えたの誰だ...強すぎるんだよ...(愚痴)。
僕個人の考えですが、今のムゲンダイナにとって重要なカードはデンジャラスドリル、アブソル、無人発電所の三枚だと思っています。
デンジャラスドリルは三神のお守りを割ってワンパンの要求値を下げることを筆頭に
・ミラーにおけるハイド悪(+キャプチャー)エネルギー破壊によるテンポロス
・終盤で不要な悪ポケモンをトラッシュすることによる山圧縮
・アブソルと合わせてジラーチ入りの構築により強くなる
などの役割を背負うことができ、思いの外腐りづらいカードである印象。
先に「小ズガ対面ではアブソルが刺さりづらくなるかもしれない」と書きましたが、それを差し置いたとしてもアブソルには強い面が多いです。
純粋にボードでジラーチを動かす相手に強かったり、また三ザシ対面では風船で逃げられないポケモンを増やすことでテンポロスを狙えることがあります。
無人発電所はムゲンダイナに限らず現環境を戦う上でかなり優先度の高いカードだと考えています。リセットスタンプと合わせて対オドリドリ、また増加傾向のMM2に対しても更なる有利がとれる。
リセスタと合わせて打ちたいのでリセスタも2枚入れたいところですが、そうするとデッキのパワーが落ちるので悩ましい...。
最後に、ムゲンダイナを「tier1.5」なんて回りくどい言い方をした理由について。ムゲンダイナは殴り合いに圧倒的に強く、使用者が多いことも頷けます。
しかし一方で(繰り返しになりますが)デッキパワーの維持とメタに対する対応策の両立が厳しいことが難点として挙げられます(例えばルカメタザシアンに対して対応策を考えようとするとデッキ構築が大きく歪んでしまう)。
「一回も負けられない」環境下ではこうしたデッキを握るのを避ける人が多いのでは、と僕の中ではtier1.5という微妙な立ち位置に甘んじているわけです。
D.クワガノン
クワガノンといいイオルブといい最近の虫ポケモンかっこよすぎる...。
CL当選したら持っていこうと思っていたデッキです。
PJNO優勝構築の完成度が高すぎて、クワガノンメインとするとここから大きく外れた構築はなさそうです。
このデッキは、僕は「(セキタンザンを除く)どのデッキにも5分以上がとれるが、勝敗が相手の引きに大きく依存する」という感想を持っています。
例えば
・相手の手札を流しながら後ろを縛ったけどマオ&スイレンを持っていた
・縛ろうとしたザシアンにふとうのつるぎで2枚以上のエネがついた
・リセットスタンプの祈りむなしく入れ替えとボスを引かれてしまった
といった具合に勝率の安定が難しいデッキです。
しかし一方で、「この環境でのデッキ構築の穴につけいることができるデッキ」だと思っています。
先述の通り、例えばムゲンダイナは三神ザシアンのスピードに勝ろうと思うと入れ替え、鳥使いの枚数が減りがちです。そこに対してアブソルでのクロバット縛りやライライでのカウンタープランが有効に働きます。
デッキパワーとクワガノン対策の両立は難しく、その点で拾える試合が多そうである点でクワガノンには追い風な環境なのかなと考えられます。
「三神に対しての勝率が奮わない」という感想を持つ方も多いようですが
・クワガノンは一体だけ立て、なるべくオドリドリも出さず3→4のプランを強要する
・フィオネ、アブソルを使って裏を縛りサイド2枚先取を目指す
などのプレイを徹底することで比較的勝率は出ます(当社比)。小ズガを含むtier1デッキに対してわりと戦えるのが大きな魅力。
僕がクワガノンを使っているので散々ポジりましたが、伝説の鼓動に入って無視できない天敵が現れました。そう、セキタンザンです。
マグカルゴが立つと苦しく、またマグカルゴやヤレユータンを縛ろうにもガラルネギガナイトの登場で鳥使いやマオ&スイレンなどのカード採用が増えるであろうことも向かい風です。
おまけにストーン闘が一枚ついてるだけでタンデム×2で落とすにはエレパ2枚要求というおまけつき。どうなってんだ(悲壮)。
不利ながらもこのマッチを拾うために重要なカードは、先述のフィオネです。
相手がベンチにセキタンザン2体目を置けなかった場合、返しにキャプチャーエネ→フィオネ+エレキパワーでマグマッグorヤレユータンを倒し確定サーチを許さない形に持っていくのが勝ち筋になると思います。
ウィークガードエネルギーは7:3を6.5:3.5くらいにしてくれる願望を込めて入れていますが、それほど変わらなさそう...。(そもそもグズマハラでウィークガード持ってくる動きが弱いので。)
グズマ&ハラとの噛み合わせもいい新弾のイオルブVmaxの採用も試みたのですが、セキタンザン以外で腐りやすいこのカードに進化ライン1-1,オーロラエネ1,ターフスタジアム1の最低4枠割くことは現実的ではなく、またどう足掻いてもサイド落ちをケアできるようにすることが厳しく断念しました。今後出てくる構築に期待したい。
次項でも書きますが、セキタンザンは三神や小ズガにきちんと有利をとれる構築が現段階では出回っておらず(主観)、数が少なそうなのは救いですかね。
プレイ次第で勝ち残れそうなデッキなので、当日の使用者も多くなるんじゃないかと睨んでいます。
E.セキタンザン
ストーン闘エネルギーのおかけで、全てのデッキの打点調整が無に帰す。堅すぎ。
このデッキの優位性は
・中打点への耐性
・マグカルゴによるハンド干渉への耐性
・ムゲンダイナ及び(僕はCLで使用者が多そうだと思っている)雷に対して弱点で足元を掬える
・新弾での強化が多数
点でしょう。特にハンド干渉への耐性は大会という場において他デッキにない強みですね。
ただこのデッキは大会に持っていくには不安な要素が多く、それは
・序盤でのテンポロスが痛いにも関わらずそれが起きやすい
・tier1(三ザシ、小ズガ)に有利をとりづらい
この2点です。
まずもって、「二ターン目に噴火弾130点を出す」成功率が(低くはないが)それほど高くない点が懸念点となります。
やってみて初めてわかりますが、二ターン目に
・Vmax
・トップに置くエネルギー+ヤレユータン
orマグカルゴを立てる
・前がセキタンザン以外の場合入れ替えor風船
を揃えなければならないのが意外と難しかったりします。少なくとも他デッキと比べるとやるべきことが多いのは間違いない。
三神相手には、後攻をとると基本的にアルティメットレイを許し更に裏のマグカルゴをとられつつ2→4(ブレイブキャリーバー二回でセキタンザンがとられる)、あるいは2→2→2(ボスorフィオネ×3)のプランでサイドを簡単にとりきられてしまうことが多いです。
先攻を取った場合でも、三神を2パンするためには
・先攻2ターン目終了時ににセキタンザンに3エネがついている
・ディアンシーをからめて噴火弾を二回打つ
必要がありこのハードルは意外と高いです。
後者のプランをとる場合も、三神がお守りを貼るだけで崩壊しかねません(道場まで辿り着かないといけない)。
三神がアルティメットレイをセキタンザンに打つ展開になり、かつマオ&スイレンで回復しながら(あるいはストーン闘二枚以上+ムキムキパッドがついて)ブレイブキャリバーも受けきることができると有利な展開に持っていけますが、アルティメットレイのターンにボスを持たれていないことに賭けることになるので基本的に不利な戦いになりがちです。
(※9/21 追記)
...と思っていたのですが、ガラルネギガナイトについての考察が甘すぎたことに気付いたので追記します。申し訳ありません。
今後も考察の浅さに気づき次第追記していきます。
まず、「先攻三ターン目に三神を飛ばすためにはディアンシーを絡めるor噴火弾+巨大岩石が必要」というふうに書きましたが、ガラルネギガナイトを使えば二ターン目にエネが2枚しか付いていなくとも三神を130+200でお守りこみでも倒せることを書いていませんでした(大失念)。
後一オルタージェネシスまで考えると安定しがたいことは変わりないと思いますが、それでもエネルギーテンポが遅れてもきちんと三神をとれるようになったことは大きな強化と言えます。
その後アルティメットレイなしでザシアンが起動してきても3→4のサイドプランを強要できるため、手札干渉やローズなどの噛み合わせ次第で十分に勝つことができそうです。
後攻をとった場合も、サイドを2(マグカルゴなど)→3(ガラルネギガナイト)でとらせることができればセキタンザンを押し付けることができます。
これを考えるとやはり後述した手札干渉の手段(リセットスタンプ)の多さがより重要になってきそうです。
(※追記終わり)
対小ズガ戦は、その堅さを活かせば十分戦えはしますが、やはりサイドレース的に厳しい戦いになります。
小ズガ側にサイドをとる手段(レシリザなどのサブアタッカーによる先殴り、バーストGXによるサイドレースのずらし阻止)が豊富なのも悩ましい...。
ともかく、現段階のリストではtier1デッキに微不利をとってしまうのが厳しいと考えています。
(実際に使ってみると、ストーン闘やムキムキパッドで意味不明な耐久を見せて勝つことも少なくないので、あくまで"微"不利という表現にしています。)
パッドを含めた耐久による可能性にかけるのも勿論一つの手だと思いますが、2つほどこれからのデッキ構築の提案をしてみます。
1.コンボギミックの採用
もう見た。
ただ、実際能動的に三神に対してサイドレースを勝ちにいくならこれしかない気がします。
回収ネットを採用しようと思うとデッキ全体をガラッと変える必要がありますが、そうでなくとも元からデッキにシナジーがあるのは悪くない。
以前スマホロトム型で使っていたときに採用していましたが、使用感は悪くなかったです。
三神対面ではディアンシーを置きたいことを考えるとベンチ枠がカッツカツですが、それでも一つの勝ち筋として採用する価値がありそうです。
もう見た(二回目)。
三神に対してボスをなるべく引かれないようにする、小ズガのオドリドリを止める方向で考えるならこうなりそう。
現環境は三神の存在でスピードが上がっていて、これに追い付くためにデデンネやオドリドリなどのカードの採用率が必然的に上がります。
したがって無発が腐る場面が現環境では少なく、また予選を勝ち抜く(負け試合を拾う)ためにはこの組み合わせが重要になると考えています。
かなり悲観的にこのデッキのことを書きましたが、色が優秀であり上振れ要素もあるセキタンザンが強力であることは間違いないです。
あまり触れていませんでしたが、セキタンザンは新弾で特に強化されたデッキであることが言えます。
・ネギガナイト
・カビゴン
・ダンデ(他の人が使ってるのを見るまで気付きませんでした...)
などですね。
カビゴンはセキタンザンと相性がいいのが目に見えているのに僕はまだ形に出来ていません...。(回収ネットや入れ替えの採用が求められるため)
従来の構築に縛られず、どこまで研究を進められるかがこのデッキを握る際特に重要になる気がしてます。
F.超MM
CL愛知以降、不動の人気を見せるデッキ。
想定通りの動きをしたときのデッキパワーは環境デッキの中でも随一じゃないでしょうか。
このデッキの難しいところは、思ったよりも意外と回らない点ですかね。
「イカが立たない」「エネが落ちない」「ドロサポが引けない」と他のデッキと比べても、やりたいことが多いので事故の確率も当然高くなります。
僕もカラマネロを使うデッキは好きなので、色々と試してみてはいたのですが、なかなか再現性の高いデッキが組めずに悩んでいます...。安定性を高めるためには、イカライン4投、鳥使いなどのサポート増量(ボスは減らす...?)などでしょうか。
(もしくは適切なプレイングが僕に足りていないのでしょうか...?有識者の意見モトム)
またタッグチーム系統のデッキ全般に言えることですが、ムゲンダイナは厳しめで、お守りが貼れても殴り負けてしまうことが少なくありません。
そのため、三神ザシアンにも有効なクラッシュハンマーの採用が増えてきていることはよく理解できます。混沌のうねり、ナイトウォッチャーと合わせて相手の要求を伸ばすことができます。
・ウルトラネクロズマのお蔭でテンポをとった相手にとっての詰みの盤面も作りやすく、思わぬ負けを生みにくい
・後一ホラーハウス→ポルターガイストでeasyを拾える可能性がある
・マリィナイトウォッチャー最強!(ムゲンダイナはドローの基盤が弱いことも多くハンデスは刺さりやすい)
・ギラティナによる小ズガに対してのサイドレースずらし
などの点も高評価。
持ち込むにはやや勇気がいるデッキな気もしますが、個人的には(ムゲンダイナが数を減らす予想込みで)相当悪くない立ち位置のデッキである気がします。
PJNOのときも同じことを言っていたのに予想がかなり外れたので蓋を開けてみないとわかりませんが...。
最近だとマホイップVmax採用の形をよく見ますね。試していないので信憑性のあることは言えないですが、採用したところで有利不利が変わるようにはあまり思えないです(エアプ並感)。使ってみたらわかる強さなんだろうか?
G.ルカメタザシアンザマゼンタ
(画像は個人的に好きなピッピ人形採用のものですが、一般的な形はジラーチ、ボード、回収ネットが入っているものだと思います)
かなり有利不利がはっきりしているデッキです。プレイングもめちゃくちゃ難しい。クイボのコストだけで10分間悩めます。
使ってみると、「三ザシ微不利、小ズガ不利、それ以外有利」のような印象を受けます。
このデッキの特色は何と言ってもザマゼンタで、ムゲンダイナやセキタンザン相手にはこいつを押し付けて相手に窮屈な立ち回りを強要できます。
こうした行動を強く押し付けるために、マリィ4枚,無人2~4とすることが多く、これが強みと言えますが、一方で縦引きの力が弱いので「エネルギーに到達できない」「ボスの指令が引けない」といった状況になりがちです。
これを打開するためにジラーチを採用しようとも、回収ネットを使ってケアをしないと1→3→2や、三神相手では4→2で取られてしまうこともあり、悪手が一つでもあると「窮屈な立ち回りを要求するはずが、自分が窮屈になっていた」ことが多発する難しいデッキだと思っています。
また、先程述べた通りtier1の二デッキに対して有利がつけられない(主観)点が大きな懸念材料となります。
対三神では、コンボギミックが採用されていないのでザシアンで殴り勝つのは難しく、ルカメタを出さざるを得ません。
お互いGX技を打ち合い、一or二ターンふとうのつるぎを挟んでからが勝負になります。三ザシ側がお守り、ルカザシ側がフライパンを貼るとお互いにワンパンできない状況が生まれます。こうなると先にツールスクラッパーを打てた方が有利になり、この勝負には基本縦引きの強い三神が有利です。
これがルカザシが三ザシに不利だと考えている理由になります。
対小ズガは言うまでもなく厳しめで、コーティング鋼や無人発電所で対応しようにも常にビハインドをとる展開になります。
クワガノンの採用も検討できますが、再三言うように小ズガ側にもサブアタッカーが用意されるようになり、一枚ではあまり変わらないと思います。(もっとクワガノンに寄せた構築が組めれば話は変わるかも...?)
tier1に勝ちきるのが難しいものの、それ以下のデッキにはかなり有利をとれるので割りきって持っていくのも全然アリだと思います。マッチング次第で「はまれば強い」デッキというのが僕的な総評ですね。
H.炎MM
(第一回ガルシア杯で3-0された方のもの、構築綺麗すぎる...)
実際にこのリストを使わせていただきましたが、島巡り3投がめちゃくちゃ賢くて、一試合に2回は貼れる機会があるので自然とスクラッパーのケアができ、2→3→3を押し付けることができます。
小ズガが不利対面になりやすいのは難点ですが、三神やムゲンダイナ以外のVmaxには有利に立ち回りやすいです。
MMを重く見るならジラーチGXの採用も勿論視野でしょうが、それに枠を譲るかどうかは難しいところ。
超MMにも同様のことが言えるのですが、対ムゲンダイナにおいては先殴りすることが重要で、相手がムゲンダイナスタートであるかそうでないかで試合展開がかなり左右されます。
例えばこのデッキでは、後攻でムゲンダイナに対してターボストライクから入ることができれば後続を育てつつターボストライク+フレアストライクでムゲンダイナVmaxが落とせるようになっています。
相手がVmaxが落とされ、後続が尽きる展開を阻止しようとパワーアクセルを売ってきた場合も、もう一度ターボストライクで後続を育てて島巡り込みで3体のMM2を押し付けるプレイが可能です。
先殴りできない(例えば相手のスタートがジグザグマのとき)はダメカンの乗っていないムゲンダイナVmaxで先に殴られてしまうので苦しい展開となります。
この辺りのケアは構築段階ではかなり難しいのがMMデッキの課題となりそう。
炎MMに関しては、ホラー超エネルギーを4投してゲンガー&ミミッキュまで採用する構築も見かけますね。
現環境になっても進化を続けていて、どんなデッキがCLで登場するか楽しみです。
H.マルヤクデVmax
(色々な形のリストを参考にさせていただいた中で、個人的に一番完成度が高いと思ったものに近いリストを掲載します)
個人的に多くのデッキと対等に渡り合えると思っているデッキ。
後攻1ターン目にフレアスターターをし、リセスタと合わせて二体のマルヤクデを押し付けるのが目標となります。
三ザシには五分~微有利だと言えて、フレアスターター+溶接工一回でマルヤクデに6エネルギーつくのでこれで280点が出せ、三神をワンパンできます。
これに対し、三神にお守りを貼るとマルヤクデ側は溶接工2回orヒードランのGX技(またはビックリヘッド)orツールスクラッパーが要求されます。
また、マルヤクデVの技「熱放射」のごまかし性能も非常に高く、ムゲンダイナや三ザシ相手に打ってターンをもらうことも少なくありません。
ボスの指令との相性も非常によく、2エネだけで120ダメージが出るのでシステムポケモンを狩りながら火力を上げるなど、柔軟性も高いデッキです。
中打点で殴るようなクワガノンなどのデッキにも、溶接工を打たずともどんどん火力を伸ばして返すのが難しい盤面を作ることができます。雷系統を厚く見るなら鳥使いの採用も検討すべきでしょう。
現段階のリストでは小ズガ対面はやはり厳しくなりますので、ジグザグマ+回収ネットorげんきのはちまき+高熱爆破で小ズガを落とすような工夫が必要そうです。
持っているスペックの割には最近息を潜めてるデッキだと思うので、CLでの活躍に少し期待しています。
I.ピカゼク
(前回のシティから触れておらず知識が浅いため、リスト掲載は控えます。)
その安定性とパワーから根強い人気のあるデッキ。従来通り、三神には先に動けば有利、小ズガにはクワガノンを絡めて五分以上の戦いができそうです。
やはり課題はムゲンダイナとセキタンザンですかね。
妨害系のギミックを純クワガノンと比べて入れにくいので、ワンダーラビリンスなど、無理なく入るカードで捲っていく構築が多いようです。セキタンザンを見てミュウミュウが採用されている構築も多いですが、エレパ非対応なことを考えるとやはりどうしても厳しそうな印象を受けます。
ただ、どのデッキに対しても勝ちうるパワーを持つデッキで一定数いることは間違いなさそうです。
J.ピカチュウVmax
これ以上書くと流石に冗長なのでデッキ考察はこのあたりにしますが、最後に初めに「未知数」と書いたピカチュウVmaxについて少しだけ触れておきます。
ピカチュウVmaxはまだまだ研究が進んでいないこともあり、そこに付け入る形で使ってくる人も少なくないとでしょう。
クワガノンを合わせて採用し、小ズガに対して基本クワガノンで動き、レシリザ等のサブアタッカーはピカチュウで迅速に処理するといった動きが実現できれば強そうです。
新弾のピカチュウVもめちゃくちゃ強力で、三神に対して後攻をとった場合でも「じゅうでん」から入ることで次ターンの巨大ボルテッカーを簡単に構えることができます。ただこれは、三神側が付け替え・ソーサーでザシアンを起動してピカチュウVを倒すと一気にテンポを落とすことになるため注意が必要なプレイですね。
ピカチュウを使う際に一番考えなければならないのは、「リセットスタンプにどう耐性をつけるか?」だと思います。
仮に巨大ボルテッカーでサイドを3枚とっても、リセスタ後に丸腰のピカチュウが立ち尽くしてしまっては結局相手にサイドを3枚献上することになるからです。
今日デッキを見ていると、「ゼブライカ(リセスタへの耐性)+ローズ」を使ってらっしゃる方がいました。ピカチュウで勝ちのこるにはこうした構築の工夫が必要になってくるのは間違いないですね。
3.最後に
拙く長ったらしい文章を最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。なかなか手短にまとめて伝えることが難しい...精進します。
特に突出した内容は書けておりませんが、ほんの少しでも参考になれたら嬉しく思います。
初めにも書きましたが、仰天のボルテッカーは非常にバランスがとれて面白い環境になっていると思います。願わくばCLに行きたかった...。
皆さんも是非どんなデッキが強いのか考察して、組んで回してみてはいかがでしょうか。僕は環境デッキを一通り使ってみて初めての発見が多く、有利不利の考え方がかなり変わりました。
落選してもモチベーションはあるので、これからもポケカを楽しんでいきたい限りです。
それでは。
拡散していただいたり、ご意見をいただけると泣いて喜びます。